移動手段の1つとして考えられていたEV(電気自動車,以下EV)を、家庭で使う「走る蓄電池」として活用する……そんなV2Hの可能性を拓いたメーカーをご存じでしょうか。そのメーカーがニチコンです。ここでは、V2H機器を市場導入したパイオニア、ニチコンの「EVパワー・ステーション」について紹介します。
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V2Hとは?
V2Hとは、Vehicle to Homeの略で、電気自動車(EV)を家庭の電源として利用するシステムです。電気自動車に蓄えた電力を家庭で使うことで、非常時の電源確保や電力の効率的な利用が可能になります。
V2H導入のメリット
- 非常時の電源確保:災害発生時、停電が発生すると、生活に支障をきたす可能性があります。V2Hがあれば、EVのバッテリーを非常用電源として利用することができます。照明や家電製品など、必要な電力を供給することができるため安心です。
- 電力の効率的な利用:太陽光発電で余剰電力を発生させた場合、V2Hがあれば、EVのバッテリーに蓄えることができます。夜間や雨天など、太陽光発電で電力を生み出せない時間帯に、EVに蓄えた電力を自宅で利用することで、電気代を節約することができます。
- 経済的なメリット:深夜電力など電気代が安い時間帯に充電を行い、昼間の電気代が高い時間帯に活用することで電気代を節約することができます。
各メーカーによりV2Hの特徴が異なるため、導入に際しては自社の製品特性を理解することが重要です。
V2Hといえばこのメーカー!リーディングカンパニー「ニチコン」について
ニチコンの沿革
ニチコンは1950年に創業した電子部品・デバイスメーカーで、エアコンや洗濯機、掃除機などの家電製品やパソコン、スマートフォン、自動車などに搭載され、私たちの生活に密着しています。2012年には世界で初めてV2Hシステムを市場に導入し、V2H界のリーディングカンパニーとして業界を牽引しています。
デンソーとの関係性
デンソーは先進的な自動車技術やシステムを提供するグローバルな自動車部品メーカーです。2024年3月からOEMとしてニチコンのV2Hシステムの取り扱いを開始しました。取り扱っている製品はニチコンの製品であるため、製品の中身はニチコンと同じ高品質なものです。
デンソーで購入する良さ
- デンソー製HEMSとの連携:家庭内のエネルギー管理システムとシームレスに連携できます。
- スタイリッシュなデザイン:住居に馴染むデザインで仕上げられており、住宅設備の一部として自然に溶け込みます。
ニチコンの目玉商品「EVパワー・ステーション」について
スペックと特徴
ニチコンの「EVパワー・ステーション」は、以下の3つのモデルがあります。
型番 | VCG-663CN3(スタンダードモデル) | VCG-666CN7(プレミアムモデル) | VSG3シリーズ(プレミアムプラス) |
---|---|---|---|
外形寸法 | w809xH855xD337mm(突起部含まず) | w809xH855xD337mm(突起部含まず) | 軽量・コンパクト |
本体質量 | 約88kg(3.7mケーブル) | 約91kg(7.5mケーブル) | - |
系統側入力 | 単相3線式、AC100/200V | 単相3線式、AC100/200V | 単相3線式、AC100/200V |
充電部出力電力 | 6kW未満 | 6kW未満 | 6kW未満 |
放電部出力電力 | 系統連系時6kW JET取得予定 自立出力時3kVA |
系統連系時6kW JET取得予定 自立出力時6kVA |
系統連系時6kW<br>自立出力時6kVA |
IP等級 | IP36 | IP36 | IP36 |
設置環境 | 屋外、標高2,000m以下、-20℃ ~ +40℃ | 屋外、標高2,000m以下、-20℃ ~ +40℃ | 屋外、標高2,000m以下、-20℃ ~ +40℃ |
運転時騒音 | 約45dB | 約45dB | 約45dB |
操作・表示 | 操作:本体メンブレンスイッチ 表示:本体7セグ表示 |
操作:本体メンブレンスイッチ 表示:本体7セグ表示 及び専用スマートフォンアプリケーションによる操作・動作状況確認 |
スマートフォン連携、自動切換開閉器 |
遠隔制御 | - | ECHONET Lite コマンド実装 | ECHONET Lite コマンド実装 |
「EVパワー・ステーションプレミアムplus」の特徴
- 希望小売価格:消費税別で49.8万円からと高機能で低価格。※別途工事費が必要。
- 電気の有効活用:家庭の状況に合わせた運転で電力を無駄なく使用。
- 非常時のバックアップ:停電時にEV/PHVをバックアップ電源として利用可能(プレミアムモデルの場合)。
- その他スペック:
・他モデルに比べて軽量・コンパクト設計。
・スマートフォンとの連携が可能で、操作が簡単。
・停電時にはV2H本体の「放電」ボタンを押すだけでEVから自宅に給電できる(プレミアムモデルのみ)。
さらに軽量・コンパクトなモデルが新登場!「V2HシステムEVパワー・ステーション®VSG3シリーズ」
2024年4月に新たに登場した「V2HシステムEVパワー・ステーション®VSG3シリーズ」は、従来モデルよりもさらに軽量・コンパクトになり、スマートフォンとの連携も強化されました。また、自動切換開閉器の採用により、停電時には自動で給電が開始されます。
主な特長
- 停電対策:災害時にEVから家庭へ自動で電力を供給。停電が発生した際に自動でEVから家に放電するため、暗闇の中で複雑な操作は不要です。EVの大容量バッテリーから長時間の電力供給が可能です。
- 軽量・コンパクトなセパレートタイプ:スッキリとした省スペース設置が可能。操作部は手に取りやすい位置に設置でき、壁掛けや据置きなど自在な設置方法が選べます。運転音も静かで、選べるカラーバリエーション(シルバーメタリック、ブロンズメタリック)も魅力です。
- 操作もカンタン:スマートフォンや室内リモコンで簡単に操作が可能。専用アプリで蓄電池やV2Hシステムを制御でき、利便性が高いです。
ニチコンの「EVパワー・ステーション®VSG3シリーズ」は、家庭の電力管理をより効率的にし、安心で快適な暮らしを提供します。
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V2Hとひとえに言っても、その種類は様々…。どれにすればいいか迷いますよね。
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