太陽光発電は環境に優しいエネルギー源として今やメジャーなものとなりました。しかし、太陽光発電システムの導入を考える際に、実際にどれだけの電力を発電できるのかは重要なポイントです。この記事では、太陽光発電の発電量に影響を与える要素や発電量の計算方法、さらにおすすめの太陽光パネルメーカーについて詳しく解説します。
太陽光の発電量の目安について
太陽光発電の発電量は様々な要素によって決まります。日照時間や設置枚数、日当たりの良し悪し、そもそもどんなパネルを使っているかなど、様々な条件が組み合わさって決まります。発電量を左右する要素として主に6つ挙げられるので、それぞれについて詳しく説明します。
①日照時間:気候・気温など
日照時間は発電量に直接影響します。1日の中でも気温や気候の変動によって日照時間は変わり、季節ごとの違いもあります。例えば梅雨時や冬季などの日照時間が短い時期は、発電量は減少します。雨量や日照時間は地域によって異なるので、設置する地域の環境調査は必須です。
ちなみに「日照」と似た言葉に「日射」があります。「日照」は直射日光が地面を照らしている状態のことを指します。一方「日射」は太陽から地球に降り注ぐエネルギーそのものを指す言葉です。
②設置角度と方位
太陽光パネルの設置角度と方位も発電量に大きく影響します。一般的には太陽の当たる南向きを中心に設置し、角度を適切に調整することで最大の発電量が得られます。
③設置場所(日当たりの良いところ)
周辺の建物や樹木の影響を受けない、日当たりの良い場所に設置することが重要です。太陽光パネルに影がかかると発電効率が低下します。
④設置枚数
設置する太陽光パネルの枚数が多いほど、発電量も増加します。太陽光パネル1枚あたりの発電量は決まっているため、設置スペースに余裕がある場合は、できるだけ多くの太陽光パネルを設置することが望ましいです。太陽光パネル1枚あたりの発電量(発電容量)も様々なので、多く置けない場合は、1枚当たりの発電量(発電容量)が大きい太陽光パネルを選ぶこともコツです。
⑤太陽光パネル表面の傷や汚れ、堆積物
太陽光パネルの表面が汚れていたり傷がついていたりすると、太陽光を遮断してしまい発電効率を低下させることがあります。常に最大の発電量を発揮できるよう、定期的なメンテナンスが必要です。
⑥太陽光パネルやパワーコンディショナの製品ごとの変換効率の違い
使用する太陽光パネルやパワーコンディショナの性能によって発電量は異なります。
自身の設置環境・設置条件を踏まえて、製品選びは慎重に行いましょう。
実際に発電量を計算してみましょう
太陽光発電量を計算するための基本的な計算式は以下の通りです:
発電量(kWh) = 設置容量(kW) × 日射量(H) × 損失係数(0.85)
この式を使って、設置予定のパネルがどれだけの電力を発電するかをシミュレーションすることができます。※損失係数は太陽光発電が発電する上で発生する損失(気温、経年劣化や受光面の汚れなどが起因)のことを指します。日本においては「0.85」という数値が使われることが多くなっています。
<計算例>
例えば、設置容量5kW、関東の年平均日射量を12とした場合:
発電量 = 5kW × 12H × 0.85 = 51kWh
このように、簡単な計算でおおよその発電量を見積もることができます。
太陽光パネルの種類選びも大事!大きく分けて3種類
太陽光パネルには主に3つの種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分に最適なパネルを選びましょう。
①単結晶パネル
単結晶パネルは、単一の大きなシリコン結晶から作られています。発電効率が高く、限られたスペースでも高い電力を生産できるのが特徴です。色にムラがなく、見た目がきれいな点も人気です。
メリット
- 高効率:変換効率が15%から23%と高く、限られたスペースでも多くの電力を発電できる
- 耐久性が高い:長期間使用可能で、性能が安定している
- 省スペース性:少ないパネル数で多くのエネルギーを生産可能
- 高温に強い:高温環境でも性能が落ちにくい
デメリット
- コストが高い:製造に高純度のシリコンと精密な工程が必要なため、多結晶に比べて導入費用が高くなる
②多結晶パネル
多結晶パネルは、単結晶パネルを作るときに出る端材や不良品を集めて作られます。再利用と製造コストの軽減を目的としているため、発電効率は単結晶パネルより2〜3%低くなります。また、シリコンの欠片を組み合わせて作るため、見た目も単結晶より劣ります。そのため最近の主流はもっぱら単結晶パネルとなっています。
メリット
- コストが低い:製造過程が単純で材料を有効活用できるため、単結晶パネルに比べ安価で導入が可能
デメリット
- 発電効率が低い:単結晶パネルに比べて発電効率が低い
- 充分な設置スペースが必要:同じ量の電力を得るためには広い設置面積が必要
- 耐久性と寿命が短い:単結晶パネルに比べて耐久性や寿命が短い可能性がある
- 高温に弱い:暑い地域では発電効率が低下することがある
③HITパネル
HITパネル
HITパネル(ヘテロ接合型太陽電池)は、結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせて作られています。この構造により、発電効率が非常に高く、単結晶パネル以上の性能を発揮することが特徴です。特に高温や曇りの日でも安定した発電量を確保できるため、多くの支持を得ています。
メリット
- 高効率:高温や曇りの日でも発電効率が低下しにくい
- 高温耐性:夏場でも効率が落ちにくい
- 省スペース:限られた面積でも高い発電量を確保できる
- 高耐久性:長期間にわたって安定した性能を維持
デメリット
- 高コスト:単結晶・多結晶パネルに比べて初期投資が高くなる傾向がある
- 入手が困難:一部のメーカーのみの取り扱いになるため入手が難しい場合がある
HITパネルは、コストは高いものの特に都市部やスペースが限られた場所での設置に適しており、長期的な性能とコストパフォーマンスに優れています。
最大の発電量を発揮したい!条件別おすすめのパネルの種類&メーカー紹介
Aさん「2階建てだけど周りに建物がいっぱい。日当たりはあまりよくないかも。」
Bさん「平屋だけど高台にあるから日当たりは十分!でも雨が多めな地域なんだよな…」
そんな二人におすすめのパネルは・・・HITパネル
おすすめのメーカー
- 長州産業
長州産業のHITパネルは、高い発電効率と信頼性を兼ね備えています。日本国内での製造にこだわっており、品質管理が徹底されています。特に、低日照条件や高温環境下でも安定した発電性能を発揮します。また、長期保証がついており、安心して長期間使用することができます。 - パナソニック
パナソニックのHITパネルは、結晶シリコンとアモルファスシリコンを組み合わせた独自のハイブリッド構造を採用しています。これにより、高温や曇りの日でも発電効率が低下しにくく、安定した発電量を確保できます。また、低反射ガラスを使用することで、太陽光を効果的にパネル内に取り込み、発電効率を最大化します。高性能で信頼性の高いパネルとして、幅広いユーザーに支持されています。
長州産業やパナソニックのHITパネルは、特に日照条件が厳しい場所や高温多湿の環境でも優れた性能を発揮し、長期間にわたって信頼性の高い発電を提供します。
関連記事はこちら→独自の技術開発で実現した高い品質!長州産業の太陽光発電
Cさん「我が家は3階建て。日当たりもいいけど、土地が狭くて屋根が小さい…」
そんなCさんにおすすめのパネルは・・・単結晶パネル
おすすめのメーカー
- SHARP
SHARP製の単結晶パネルは、変換効率が20%を超える高効率な製品が多数ラインナップされています。また、様々な形状のパネルを展開しているため、設置場所の屋根形状や予算に合った最適なパネルを選ぶことができます。耐久性にも優れており、厳しい環境条件にも耐えられるよう、高品質な材料で作られています。また、独自の技術により、経年劣化による発電量の低下を抑えています。
関連記事はこちら→どんなニーズにも対応できる技術力が自慢!シャープの太陽光発電
Dさん「日あたりは問題ない。とにかく費用を安く抑えたい!」
そんなDさんにおすすめのパネルは・・・多結晶パネル
おすすめのメーカー
- 長州産業
長州産業の多結晶パネルは、コストパフォーマンスに優れています。自社製造による品質管理が徹底されており、純国産メーカーとしての信頼性があります。特に、初期投資を抑えたい方にとっては、安価でありながら信頼性の高い多結晶パネルが最適です。
長州産業の多結晶パネルは、コストパフォーマンスに優れ、初期投資を抑えたい方にとって信頼性の高い選択肢です。純国産メーカーという安心感も◎。
関連記事はこちら→独自の技術開発で実現した高い品質!長州産業の太陽光発電
まとめ
太陽光発電の発電量は、設置条件や使用するメーカーの製品によって大きく異なります。発電量に影響を与える要素は多岐にわたり、日照時間や設置角度、設置場所の他にも、パネルの種類や設置枚数、パネル表面の状態、使用するパワーコンディショナーの効率などが含まれます。これらの要素を総合的に考慮し、自分の状況に最も適した太陽光発電システムを選ぶことが重要です。
太陽光パネルの選定においては、単結晶パネル、多結晶パネル、HITパネルの3種類から選ぶことができます。それぞれの特徴を理解し、設置場所や日照条件に合ったパネルを選ぶことで、最大の発電量を引き出すことができます。また、太陽光発電システムの設置には信頼できるメーカーの製品を選ぶことも重要です。
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