蓄電池を選ぶ際に重要なポイントの一つが「容量」です。家族の人数やライフスタイルによって、理想的な蓄電池の容量は大きく異なります。この記事では、それぞれの家庭状況に最適な蓄電池容量の選び方と、おすすめのメーカーをご紹介します。あなたにぴったりの蓄電池を見つけてください!
蓄電池とは?
蓄電池は、停電時の非常用電源や電気代の節約に役立つ便利なバッテリーです。多くの製品で採用されているリチウムイオン電池の性能は、電気を貯める量「容量(kWh)」と使える回数「サイクル数」で表されます。特に太陽光発電システムとの相性は抜群!昼間の余剰電力を夜間に活用できる、まさに "賢い" 省エネ術の要となります。詳しくはこちらをご覧ください。
蓄電池を選ぶ際には、自宅の電気の使い方に合った容量を選ぶことが重要です。 容量が適切でないと、停電時に電気が足りなかったり、逆に無駄なコストがかかってしまったりするため容量選びが鍵となります。
蓄電池を決めるときの目安となる単位は「kWh」
蓄電池の容量を決める際に基本となる単位は 「kWh(キロワットアワー)」です。計算式は以下の通りです。
(kWh) = 使用電力(W) × 使用時間(時間) ÷ 1000
例えば、200Wの冷蔵庫を10時間使用する場合、消費電力量は2kWhとなります。この計算式を元に、家庭での使用電力量を把握しましょう。
家族の人数やライフスタイルによる容量の目安とおすすめメーカー
家族の人数 | 容量目安 | おすすめメーカー | 特徴 |
---|---|---|---|
1~2人 | 4~5kWh | シャープ | 高い安全性、停電時自動切替機能 |
パナソニック | 高効率、長寿命 | ||
3~4人 | 7~8kWh | エネテラス アイビス7 | 高い安全性、広い設置温度範囲に対応 |
トヨタ おうち給電システム | HEVとの連携、災害時の備え | ||
5人以上 | 10kWh以上 | 長州産業 | 低価格、高性能 |
オムロン | 長寿命、省スペース設計 | ||
ニチコン | 高い安全性、独自のBMS |
各家族構成に最適な容量とメーカーをご紹介しました。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1~2人暮らしの場合
●容量目安:4~5kWh
1~2人暮らしの場合、停電時の最低限必要な電力を確保するために4~5kWh程度の容量がおすすめです。
<おすすめメーカー>
①シャープ
- 高い安全性:電極材料としてリン酸鉄リチウムを使用したり、火災などの温度上昇時に電池内部の圧力を逃がす構造を有し、安全性の高さを維持。
- 停電時自動切替機能:停電時に自動で切り替わり、電力を供給
②パナソニック
- 高効率:業界最高レベルの変換効率で、電気代を節約
- 長寿命:15年以上の長寿命で、ランニングコストを抑えられる
3~4人暮らしの場合
●容量目安:7~8kWh
3~4人暮らしの場合、ある程度の家電製品を使いたい場合は7~8kWh程度の容量がおすすめです。停電時も快適に過ごせます。
<おすすめメーカー>
①エネテラス アイビス7
- 高い安全性:長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池セルを採用していることで、充放電に伴う劣化を抑制。またJIS規格に基づいた各種安全性試験を行い安全性を追求。
- 広い設置温度範囲:-10℃~50℃の広い設置温度範囲に対応
②トヨタ おうち給電システム
- トヨタ製HEVとの連携:HEVと連携し、災害時にも安定した電力を供給
- 災害時への備え:大容量バッテリーで停電時でも安心
5人以上の家族の場合
●容量目安:10kWh以上
5人以上の家族では、10kWh以上の容量がおすすめです。家族全員が快適に過ごせるだけの電力を確保できます。
<おすすめメーカー>
①長州産業
- 低価格:業界トップクラスの低価格を実現
- 高性能:高性能なリチウムイオン電池を採用
②オムロン
- 長寿命:10年以上の長寿命
- 省スペース設計:コンパクトな設計で、設置場所を選ばない
③ニチコン
- 高い安全性:独自の安全回路を採用し、安全性が高い
- 独自のBMS:バッテリーの状態を監視し、最適な制御を行うBMS(バッテリー・マネジメント・システム)を搭載
その他のおすすめ製品
蓄電池を選ぶときは、電気の使い方や家電の種類、生活パターンに合わせて考えることが大切です。 おすすめの一つはテスラの「Powerwall」です。
- スタイリッシュなデザイン
テスラの蓄電池は、洗練されたデザインで家の外観を損なわず設置できます。 - 高出力で安心
7kWの高出力で、家全体に電力を供給できるため、災害や停電時にも安心して使えます。 - 大容量
テスラの蓄電池は容量が大きく、万が一の非常時にも十分な電力を確保できます。
ただし、 注意点としてテスラの蓄電池は安全性や品質を確保するためのJIS規格※の基準を満たしていないことや、JET認証※1を取得していないため※2、日本では補助金の対象外になることがあります。
詳しくはこちら(内閣府ホームページより)
また、日本の住宅に設置する際は適合するかどうか確認が必要です。特に、一部の住宅と相性が悪い場合があり、設置方法に注意が必要です。
※ 日本産業規格(JIS) 日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のこと
※1 一般財団法人 電気安全環境研究所(JET)が電気製品などの安全性や性能を検査・認証する第三者認証制度。JET認証を取得した製品には、JETマークが表示され、安全性の高い製品であることを示します。
※2 2023年11月時点
まとめ
蓄電池選びの鍵は、 自分のライフスタイルに合った最適な容量を見極めること。家族の人数や電力の使用状況に応じた容量の目安を参考にして、最適な蓄電池を見つけてください。省エネドットコムでは上記以外の製品についてもお問合せを受け付けています。太陽光発電や蓄電池のことなら省エネドットコムへお問い合わせください。